YUKO no FORKSONG ga UTAITAII !!!!!!!

7.25

バードマンを観た。
以下、ネタバレの私の感想です。
般若心経。色即是空が頭に浮かんだ。
永遠に残るものはない。
都合良く解釈した過去も、無理矢理ねじ込んでる未来も 望むほどに遠のく。
今大事に抱えているものは何だ。喉から手が出るほど欲しいものはなんだ。栄光か。自分はできるという証明?そんなもの満足したって一瞬だ。ちっぽけで全くつまらない。今握りしめてるそれを手放さないと本当に欲しいものは手に入らない。本当に欲しいものはなんだ。もはや静寂と解放なのではないか。
プライドも執着も恐怖も 承認されたい気持ちも焦りも1つずつ 自らが招いた偶然の悪夢が剝ぎ取っていく。
最後は 顔までも。
新しい顔の彼には 静寂があった。希望を手にし羽ばたいていった。後ろから娘がそれを見て希望を手にした。
おめでたいのかな私。まあ、解釈は自由なので。
イニャリトゥのウィキペディアを見たら
「人は失ったもので形成される。人生は失うことの連続だ。失うことでなりたかった自分になるのではなく、本当の自分になれるのだ。」
とある。これは別の作品のコメントだけど。
ギフトだ。もやもやの霧が晴れた。

 

7.27

炭水化物抜いて一週間。足が重い。
今まで背を高くバランスを取るために入れてた 靴のインソールを全部抜いた。
なんとなく、そういう 見栄みたいなの、もう卒業したいなーという 気持ちの現れか。バードマンの影響か。
しかし ものすごく歩き辛い。そもそも足が鉛のように重い。頭と身体がずれてるかんじ。
オーディションへ行く。
いつもより上滑りなかんじがしない。ディレクターさんの表情や余計な情報が気にならない。が、手応えはない。ま、こんなもんかねと淡々とした気持ち。
矢野君のお宅で ようちゃんと打合せ。
曲を披露したら 緊張するわ手は動かないわ声は震えるわで情けなさと不安とでざわざわする。
どうしよう。こんなんじゃ 見てられない空気になる。ようちゃんに迷惑かける。
なのに話題が別になると 知ったかぶって持論を展開し、そうなるとどんどん風呂敷が広がるばかりで  帰り道、やっと冷静になり なまんだぶなまんだぶ。バードマンが思い浮かぶ。

 

7.31

都知事選挙。
選挙のたびに 自分は世間ではマイナーなんだなと実感する。
バードマンを咀嚼したくてもう一度みる。
私に付着してる余計なヘドロを溶かす方法は 恥をかくことなのだ ろうな。
恥ってなんだ。
恥と思う理由は?
心に筋肉と余裕がないとな。
筋肉は 急にはできないなー。
いや、力を抜くことだけかもな。
身を委ねよう。世界に。流れに。

 


8.1

仕事中、猛烈にイライラして感情のコントロールがぶれる。必死でブレーキを踏む。迂回迂回。上司に頼る。
身体鉛みたい。
でも 予想してたより食べ物には未練がない。
トマトが果物化。肉も野菜も美味しい。
空腹=気分悪い   がない。
夕方も 頭に霧がかからない。
見てられない空気を妄想し、恐怖からギターはせっせとやる。
腰に力が入らず、2曲続けて弾けない。
いちいち休む。
ブギがギターバッグにすぐ入る。バックが毛だらけになる。

 

8.2

先日受けたオーディションにまた落ちた。
でも 今回の役に合わないだけでディレクターさんは気に入って下さったらしい と聞く。
落ちたんなら一緒だけど、素直にありがたいと思う。見える風景が少し違う。
力を抜いてこう。
楽になること考えよう。

8.3

なんとなく 身体が一山越えた。
チューニングしているかんじ。
足が少し軽い。身体から重りが2つ3つ取れたような。
矢野君が楽器店に誘ってくれる。
少し前にディッシュちゃんが ピックで随分変わると言っていた。だからピックを買うつもり。
ギター持って行って試せるかな
自分の弾き方、変じゃないかな?
実際ダサいのかな?  楽器店の店員さんは
聞いたらなんかアドバイスくれんのかな?
おのぼりさん全開である。
矢野君にギター持ってくと息巻いたら あんまそういう人はいないけど やる気十分だねと言ってくれた。あれ?と思うもギターを担ぎ電車に乗る。歩道橋で息切れし、楽器店にたどり着く前に後悔の波に襲われる。
結局楽器店で恥ずかしくなってギター出してピック試したいなんて 言えなかった。
ピックの硬さやデザインの多さにびっくりした。なんとなくデザインが気に入ったもの、手に力が入らなくても滑っていかないよう大きめのやつを硬さ別に3つ選んだ。
帰宅して 早速試す。あれ?  なんか想像してたのと違う。硬けりゃいいというものでもなさそうだ。そして 大きいからといって 手が楽になるとは限らない。  結局、慣れ親しんだ今までのピックが一番しっくりきてしまった。これ無くしたらどうしようと不安になるくらい。
良い勉強になった。

 


8.4

会社の上司から仕事の処理時間が早くなってると褒められる。
確かに、集中力が増した。
余計な妄想が浮かばなくなった。
そうなると時間をより短縮するための欲が生まれる。相変わらず形を変えて煩悩に振り回されている。
身体は昨日より軽い。
明日は久しぶりに芝居の仕事。
昼の弁当どうしよう。
自分の弁当持参することにしよう。
めんどくさいと思われやしないか、何て説明すればいいか悶々とする。
ギター調子良くなってきた。
自転車に乗るのと少し似ている。
何か1つ気にしすぎるとフラフラして止まる。
ピックに気持ちがいくと指からずれて止まる。
前を向いて景色をみないと。

8.5

芝居の仕事。
付き合いの長い監督なので  ありのまま伝えたらすんなり聞いて下さった。
前日 ちょっと失敗したナスの煮物はかなり恥ずかしい色をしていたけど、ちゃんと味わえた。
撮影中、緊張しない。
一度も噛まないで長文を数回通して読めた。
心が静か。
食べられないものが増えたことで、良い意味で諦めがついた。そしたら現実が少しクリアになった。
私は私以上にはなれないんだ。
ギター、moonsongの歌詞が 頭に入った。
失敗しても まあいいか と初めて思えた。
私は、私と私が見る世界を好きになるために 自分を立ち上げるためにこの2曲を歌おう。
私と世界へのラブソングだ。
失敗したら その失敗をなるべく愛そう。
私が許してあげよう。

8.15

ようちゃんに口上をやってもらう。打合せ。すんなり出来上がる。たのもしや。
矢野くんや dishちゃんにも聴いてもらう。この前よりは進歩したと思う。

なんとか曲として形にはなったけど 、よく考えたら歌も決して上手くはないことを思い出しゾッとした。そして声が全然出ない。腹筋 、今から鍛えても間に合わないかな。
本番まであと2週間を切った。毎日1時間くらいの練習も生活に馴染んできた。その時の気分で 不安なら不安、良い気分ならそれをのせて放つ。ゆっくり、だらだら。歌詞の意味が違うように浮き出てくるのが面白い。気持ちの消化にもなる。言葉に励まされる。
自分のことばかり考えながら歌うと余計緊張するので 最近好きな人ができたという友人を思い浮かべて歌うと いい具合に緊張がほぐれる。


8.20

芝居のワークショップ。今日はそんなに怖くなかった。というのも今日の講師は親しい監督だったからだ。フリーで話を使って撮影する場で 得意技の狂気的な女の芝居をし、つまらないことをしてしまった。もっと挑戦したら良かった。頭で考える理想と、身体の反応がバラバラだ。得意技に持ち込むのは楽な方に流れたから。型が出来上がってるから。もっと柔軟になるにはどうしたらいいんだろう。

自分の頑なさをほぐすにはどうしたらいいのだろう。フィルターを作らずに人の話をきちんと聞くことの難しさ。簡単なことが 大人になるとできなくなるのは幻想なはず。ただ 無駄なプライドや思い込み、余計な欲があるのだ、きっと。

食べ物を限定することも含め あれダメ、これダメと 否定することが増えるのも考えものだ。本来の目的からずれてしまう。
もっと楽に 身軽になるためには。

と思いつつ、今日もギター練習した。
あーのびのびしたーい。ただ、できること、歌うこと楽しみたい。

8.26

いよいよ明日 本番になってしまった。
過去の日記を読み直したら 半分は病気自慢で戦慄し。夜中書いてることが多いから必要以上にドラマチックで戦慄し。しかしその時々で感じたことなので 恥ずかしくても訂正しないでおこうと思う。恥ずかしいがテーマだから日記そのものも恥ずかしくていい。

努力も準備もなかなかできない私なりに 少しだけこつこつできた。
過去に起こした壮絶に恥ずかしい事件や出来事の数々を思い出して 勇気づける。あんなこともこんなこともあったけど、今開き直って図太く生きてるので大丈夫なはず。たとえ失敗しても、数年後には笑えるネタにはなるはず。心に浮かぶマイナス思考を1つずつ振り払う。
明日 たくさん笑うぞ 。
全然寝れなーい!頭が冴えて余計なことばかりが頭に浮かぶ。怖いけど楽しみだ。

8.27

いよいよ本番がきた。
矢野くんの計らいで私も友人を招待させてもらった。自主映画の現場で出会ってから10年来、共に悩んだり励まし合ったりしてきた友人に見てもらおうと思った

会場で もっとしどろもどろになりピリピリするかと思いきや まだ冷静なほうだった。大人数の場で 何をしたらいいかわからず 手持ち無沙汰でいることが多いのだけど 今日はようちゃんのお手伝いなど うまくできた気がして 多少は周りが見えてるんだなとほっとする。

しかし矢野くんたちのギター練習の音聴いただけで焦って自分の覚えたコードが飛びそうになり、一気に緊張が高まる。料理をしながら ようちゃんが落語を呟いてる。その横でギター練習。思ったよりこの時はまだ冷静だった。

ライブが始まった。
演者さんたちの 堂々とした様に感心し、怖気付き、友達に甘えて不安な顔を撒き散らしても 本番はやってくる。
どのグループも、それぞれに良さがあり、素敵だった。ハッピーなパワーがあった。人に伝える、伝わるってどういうことかなぁと 緊張しすぎた頭に過る。
ようちゃんも 初めて落語を披露。しっかり自分の空気を作りあげる姿は凄いと思った。その空気を作ってもらったうえでの自分の時間。
はじめにmoonsongのコードもテンポも飛び 真っ白になる。声が震えて情けない。歌の意味、伝えるとかそういうレベルではない。ただ、最後までやるだけ。とにかく手を動かし、声を出す。フォーチュンはみんなが一緒に歌ってくれる声が聞こえた。とても嬉しかった。視線の温かさも感じた。最後までできた。とても長いようなあっと言う間なような不思議な時間だった。
見て下さる人たちの温かさで なんとか成立したと思います。本当にありがとう。

こうしたい、ああしようなんて思ってたことは全然できなかった。大きなことをしようなんて天才でもないから無理だ。でも少しだけ、身軽になった。今後もたぶんばかなことができると思う。

ギターは もう少し続けようと思ってます。

今回の出演を提案してくれた矢野君、ありがとう。色々励ましてくれたさらちゃんありがとう。


8.31

今年は ちょっと良い夏だった。
ギターは 今やらないともうやれない気がしたので 夏のイベント以降も忘れないようにmoonsongとフォーチュンを一昨日も今日も何度か弾いた。少しやらないだけで ますます下手になってる。
今後は基礎練習も並行してやって、わくわくする曲を探しつつ、またどこかで誰かに披露できることがあればいいな。
ギター友達もできた。みなみちゃんとは今度ギターで遊ぶ約束をした。別の友人とは 涼しくなったら多摩川で ギターを弾こうと話した。
気負わず、少しずつ やろう。

ゆうこが、フォークソングを歌ったあとに。

最初のインタビュー、日記を読み返してみた。

5ヶ月前のあの日、新たな相棒を手に入れて、自身の未踏の世界へチャレンジをしたゆうこさん。

動機があった。きっかけがあった。理由もあった。

この日記を秘密の園と呼び、かなり少人数のヒトしかみていない、このプロジェクト。

本人はそれでも多くの緊張をして、後悔したり、自分と向かい合ったりの連続だったと思う。

我が家にもよく練習しにきていたが、練習するのだって恥ずかしいのだ。

誰かに見せること、聞かせることと、そうじゃないのでは多くの差がある。と思う。

見る人の量も関係ないと、思う。

見る人が少ないからチカラを抜ける訳でも、どうでもいいわけでない。

ようちゃんの口上は背中をきっと押し、一番の応援をそばで。

他にも当日応援しにきてくれた友人たち、その場に居合わせたヒト、ギターをあげたシューゴ&パラさき。。

MADAME DISHの友人でこの日のイベントのために大阪からわざわざやってきてくれた、えりちゃんは、

全部の出し物でゆうこの、フォークソングが歌いたいが一番好きだったと言い残して帰ったそうです。

自分は出演者として悔しい気持ちもありつつ、とっても嬉しいコメントでした。

 

みんなで「恋するフォーチュンクッキー」を歌った。

薄暗い雨の部屋、偶然、必然で集まった人たちの前で、まだギター5ヶ月の新人の、ゆうこさんはギターを弾き、歌を歌う。

誰しも通る、初めて。

初めてを通らないと二回目も1000回目もないのだ。

オトナになったボクたちはそれを知っている。その勇気、偉大さを讃えずに何を知る。

忘れかけた最初の気持ちを取り戻し、帰路に帰ったヒトたちもいる。

重ねた年数や人数などの量は付属品にしかすぎない。

か細い繊細な声、優しいギターの弾き方、ゆうこさんしか出せない雰囲気、音、空気。

お客様に何かが伝わったとき、初めて作品となる。

音楽は楽しい。

人前でやるのは恥ずかしい。

ギターは難しくておもしろい。

だれかと分かち合うのはすばらしい。

いろんなものを感じられましたか?

自身の今後のチカラになることと、ギターを続けることを期待しつつ。

関われたこと、一緒に過ごせたこのプロジェクトの主演ゆうこさんに感謝!

是非、2回目がみたいです。

 

やの まさひろ