『めちゃいけ』が終わる

また、TVの話。『めちゃ×2イケてるッ!』が21年の幕をおろす。『笑っていいとも』『みなさんのおかげでした』と『めちゃ×2イケてるッ!』では思い入れがだいぶ違う。『笑っていいとも』は時間つぶしのTV番組で、見ている時に幸福を感じた事はなく、だいたい「無」か「昼からこんな番組見ている俺の人生って・・」と思う程度だったのでタモロスはなかった。『みなさんのおかげでした』は宜保愛子のコーナーなど一部のコーナーに想い出はあるので、『笑っていいとも』よりは親近感もあるが、とんねるずで笑えなかったので、いまだにとんねるずの二人が謎の存在で、顔をみるだけで不思議な気持ちになる。この二人はどんな存在なんだろうって。そして、『めちゃ×2イケてるッ!』。大好きだった。片岡飛鳥プロデューサーは電波少年の土屋、ガキ使のガースーとともに裏方モンスターの一人で、エンドロールに流れる構成作家などの名前を見落とさないように見ていたりした。この番組と同じ作家やディレクターだと、違う番組が面白いと感じた時の裏付けになった。音楽作品もプロデューサーやエンジニアはとても重要だ。ウブな時代は、作っているヒトが桁外れで凄いと思っていたが、実はそうではなくチームであり、プロの集まりでの補完し合っていることに気づかせてもらってからは、裏方のヒトたちの底知れぬチカラに怯えるほどリスペクトしていた。ナインティナインが面白いというわけはなく、TV番組が面白いと思っていた。笑いと涙があって、ドキュメンタリーに近い作品だと思い、テレビの凄みも感じたもんだ。20代を青春と呼んでいいのか分からないけど、『ガキの使いやあらへんで』と『めちゃ×2イケてるッ!』は毎週見たりはしていないけれど、あのとき、沢山見て、刺激を受けて、泣くほど笑って、日本のお笑いが心底好きになった多感な時代に見た青春の番組だ。

終わると知った今、やはりちゃんと歳を取ったんだなとじみじみ思う。最終回は5時間らしい。必ず見ようと思う。万感込み上げるに違いないさ。