なにわでは

大阪に住んでいた頃を、細かに思い出せない。たった3年半前のことだ。生まれ育った千葉、一人暮らしを主に行った東京、最初の就職先の福岡市の藤崎駅、そして大阪梅田である。現在は神奈川県茅ヶ崎市。計8回の引っ越しだと記録、記憶している。県でいえば5県か。このグローバルな世の中、積極的に外国暮らしを選択しているヒトも大勢いる。家人もフランスに6年も住んでいた。一方生まれながらの場所にずっと住み続けるヒトも沢山いるようだ。外国等に果敢に住んでいるヒトはすごいと思い、同じところに住んでいるヒトは保守的だったり、経験値が少ないイメージを持っている俺がいる。そして、その中間の俺は、その基準を上下として捉えている面もある。だけども、本当はそうではない。外国かぶれで、性格や言動がややこしいヒトも多い。あたかも色んなことを知っているような態度でいて鼻につく。同じ場所に住んで郷土を大事にして、根っこがしっかりとした人格者や周りを大切にすることを知っているヒトもいる。どちらも表裏でいいところが、悪いところに変身できる。俺は終の住処はどこに、そこまではどこにいくのだろうか。いけるのだろうか。旅だから映える場所もあるだろうし、人生自体が本来、旅だとすれば、住処はマークのひとつしかすぎない。そこでどんな様子や姿勢でいるかで結果はすべて変わってくる。大阪時代の俺は、色々と迷った時代でもあった。東京や仲間とすぐそばで暮らすことと、いるけれどその最良な状況を活かしているかはまた別ということで客観的にもなり、そのことで反省や反芻を繰り返していた。大阪で出会ったヒトはほとんど会社の同僚だが、その会社の同僚(主に後輩)が素敵なヒトたちばかりで、熱く精一杯生きていて、とても刺激的だ。大阪にいくと、必ず彼らに会い、俺は赤レンジャーに戻るのであった。