横断幕

2007年に、作ったアルバム「BIG BEAR」は、タイトル候補はいくつかあって、そのうちのベスト5内に位置しているのが、この横断幕となった「太陽剛」だった、と思う(全然違うかも)。現代美術家の遠藤一郎が作ってくれた。そして、あずーさの家にずっと置いてあって(ありがとう。。。)、引き取り、永らくの埃を落とすために、我が家で干した。横断幕には、底知れぬパワーがあった。太陽剛というコトバにはエネルギーがあった。それから長い月日が経ち、隠蔽することができないエナジーの差を感じたりもした。時間が経ち、だいぶオトナになったはずの自分は、まだ自分を肯定出来ない。肯定と否定、工程と比定を繰り返している。

熊本でpeanuts recordsというレコード屋を営んでいる、いでにぃには、昔disk union新宿本館6Fでお世話になった。東京でレコードを掘り漁り、人脈を広げ、実直に自分の夢へ進んでいた真っ最中に知り合った。15年前くらいの話。いでにぃは、世間的にはなんだかな〜というスタンスだけど(仕事やコミュンケーション力とか)、とにかくレコードが好きな人の仲間も幾人もいて、その人たちと音楽の情報交換したり、バイヤー的な仕事を依頼して、交流をずっと続けている。地方のレコード店を紹介するBOOKを作ったりもしていた。九州育ちがどれほど関係しているかわからないけれど、とにかく面倒見がいいし、あったかい。そんな交流を重ねている途中に聞いたコトバが印象に残っている。「周りからみたら、なんだかな〜と思うだろうし、そう思うのはよくわかるんだけど、○○さんは本当にレコードが好きすぎて、その半端ないところを尊敬しているし、応援しているから、おこがましいけれど何か繋げていきたいと思う」的なことも飲み屋で何回も聞いたし、俺の知らない年月の間にそういうヒトを沢山みつけ、同じような眼差しで接し、結果自身も含め、応援し合っているんだと俺は思っている。横断幕を作ってくれたときに、もっとそんな応援心を知っていて、もっと感謝しているべきだったと干しながら思った。10年後の今、またこの幕を使い始めます。